2014年9月25日木曜日

MCSoC 2014に参加

9月23日から25日の間、会津大学で開催されたMCSoCに参加して来ました。MPSoCと名前はそっくりですが運営組織やコンセプトが全く違います。両会議間の講演者のオーバラップも全くと言っていいほどありません。MPSoCの講演者は全て大学の教員か企業の研究者であるのに対してMCSoCは若い学生が主な発表者です。しかし、Steering Committee ChairのJerraya先生(MPSoC)とBen Abdallah先生(MCSoC)の情熱は非常に似通ったものがあり、両名とも尊敬できる立派な方だと思いました。来年はイタリアのトリノで開催です。石原がGeneral Co-Chairを務めます。
http://www.mcsoc-forum.org/2015/

2014年9月12日金曜日

ASP-DAC 台湾・中国の躍進

9月8日に幕張で行われたASP-DACの運営会議に参加し、ASP-DAC 2015の採択論文の内訳を確認したのですが、台湾・中国の躍進がすごいです。中国の採択率は43%で、台湾の採択率はなんと54%。アメリカ、ドイツ、日本、韓国は何れも30%〜34%の採択率です。石原も先月の韓国で開催された論文選考会議に参加しましたが、台湾から投稿された論文は質が高く面白い論文が多かったように思いました。中国も7、8年前は採択率が非常に低かったのが、最近は非常に質の高い論文を投稿するようになって来た印象です。台湾はかつては一流大学の教授のほとんどがアメリカでPh.Dを取得した後に帰国して質の高い研究を主導するというケースが多かったようですが、最近はその弟子たちが台湾で学位を取って教員になり、質の高い研究を継続しているようです。いったん高品質なスパイラルに入り込んだEcosystemがその質を維持しているように感じました。日本でもEDAの第一世代を牽引した人たちの弟子が教員になって活動していますが台湾勢に押されている印象です。我々のような第二世代がもっと頑張らねばなりません。


ISLPED the most cited paper

最近気がついたのですが、石原&安浦先生の論文がACMのDigital LibraryでISLPED (International Symposium on Low Power Electronics and Design)のmost cited paperになっていました。Top 5に宇佐見先生の論文、Top 10には井上弘士さんの論文(石原も第2著者)が入っています。

興味があったので調べてみると、DAC、ICCAD、DATE、ASP-DAC、ESWeekの論文で日本人の論文が引用数のTop 10に入っているのは、ICCADのTop 5に入っている梶谷先生のグループの論文一件だけでした。日本が家元のASP-DACですら欧米勢に完全に上位を占められています。EE系(Electrical Engineering)の会議では日本勢が強いのだと思いますが、ACMのDLにはアーカイブがありません。CS系(Computer Science)は伝統的に日本が弱い所のようです。それが日本の半導体不況の原因のように思います。魅力的な半導体の応用先を見つけられなければ、半導体でも存在感を示すのが難しくなります。

2014年9月11日木曜日

IEEE SoC Conference (SOCC) で2件の発表

9月2日から5日までラスベガスにて開催されたSOCCという会議に参加して来ました。うちの研究室からはD3の西澤君とM1の鎌苅君が発表しました。鎌苅君は国際会議のデビュー戦でしたが立派に発表と質疑応答をこなしました。ラスベガスで会議なんて。。と思う人も多いようですが、ラスベガスはホテルの宿泊や会場レンタルが非常に安く会議運営にはもってこいの場所です。場所代以外でお金を落とさせる仕組みがしっかりできていて、場所代を安く設定しても儲かるのです。石原は初のSOCC参加でしたが採択率が高い(50%)割に議論のレベルが高いと思いました。会議のコンセプトとして、なるべく多くの企業の研究者が会議運営に携わるということと、企業の研究者を招待してキーノート講演やパネル討論をさせること、というのがあるようで、それが会議の質を高めているようでした。また参加したいと思いましたが、来年は北京で開催だそうです。。。写真はラスベガスのイメージです。