2012年4月23日月曜日

SmartGreensで2件の発表

4月19日と20日の2日間、ポルトガルのポルトで開催されたInternational Conference on Smart Grid and Green IT systems という会議にLeeさんと共に参加してきました。予想していた以上にSmart Gridな会議でした。つまり、Green ITに関する発表はほとんどなく、8~9割の発表はSmart Gridに関するもので、聴衆もほとんどがSmart Grid関連の研究者のようでした。我々の発表(Green ITに関する発表)は、かなり浮いていました。しかし期待していた会議とは違っていましたが、レベルは決して低くはなく、逆に欧米のSmartGridの取り組みを深く勉強することが出来て非常に良かったです。Smart Gridというコンセプトは実はヨーロッパで最初に提唱されて、現在のアメリカ大統領が所信表明演説で何度か使った(グリーンニューディール政策)ことで世界的にかなり有名になったのだと認識しています。日本はSmart Gridに関しては遅れていると言わざるを得ませんが、技術力が無いわけではなく、いわゆる欧米のイメージするSmart Gridに対するニーズが低いだけだと思いました。ヨーロッパのように国を跨ぐ売電の仕組みがありませんし、アメリカのような大停電の対策も必要ありません。一方で、日本ではHEMS(Home Energy Management System)に関する取り組みは欧米より進んでいるように感じます。欧米ではHEMSと同様のコンセプトをμG(マイクログリッド)と呼んでいます。ただし、日本の場合、産業界が主導しているので、HEMSに関しても学会ではまだあまり活発に議論がされていないように感じます。何れにせよ、これから数十年は日本でも最も重要な研究分野の一つになるはずですので、もっと勉強しないといけないと思いました。