2013年2月21日木曜日

プロジェクトの成功と学生研究の成功の両立

久しぶりの更新ですが、気が付けばこの最先端・次世代プロジェクトが始まってから2年が経ちました。残すところ1年と1ヶ月少々となりましたが、今日はプロジェクトの最終年度へ向けて思うことを少し書こうと思います。今更ながら改めて思うことですが、プロジェクトリーダが目指すところと、そのプロジェクトに関係する学生が目指すことは必ずしも一致していません。というより、学生はプロジェクトの成功には基本的に興味がありませんし、学生に対して「プロジェクトの成功に興味を持て!」というのは少しお門違いなことだと思います。大学に身を置き、プロジェクトを率いる研究者の端くれとしてこの点を再認識する必要があると感じます。学生は博士課程の学生であってもまだまだ駆け出しの研究者ですので、大型のプロジェクトの成功に直接影響を与えるような成果はなかなか出せません。修士課程の学生や学部の学生なら言わずもがなです。この状況はポスドクの研究員であっても大差ありません。しかし学生たちは、大学生活の中で〝研究を成功させるための考え方´´ を身に付け、将来非常に難しい問題を解決する可能性を持った金の卵です。そんな金の卵たちの成長を、あるプロジェクトの成功のために遅らせてしまうのはあってはいけないと思います。こういうことを言うとすぐに〝研究がうまくいっていない言い訳だ!´´ と言われるわけですが(私も数年前まではそう思っていたのですが)、今は率直に、プロジェクトに関係する研究員や学生たちがなるべく楽しく研究をし、楽しく論文を書き、研究の真の楽しさを実感できる環境づくりをしていきたいと思います。一番良いのは、プロジェクトの成功と関係者全員の研究の成功がシンクロすることですので、最終年度は、そのことを目指して頑張ろうと思います。