2012年7月19日木曜日

FDSOI

先日カナダのモンテベロで開催されたMPSoC2012に参加しいろいろ刺激を受けました。MPSoCはもともと、Multi Processor System on Chipに関する会議としてスタートしたのですが最近ではなんでもありの会議になっています。そんな中、フランスのCEA-LETIの研究者からFDSOIに関する講演がありました。CEA-LETIはこの会議の運営委員長であるJerrayaさんが所属する国立の研究機関です。CEA-LETIは比較的大規模なクリーンルームを所有し、完全空乏型(Fully Depleted)のSOI (Silicon on Insulator)を製造できる設備を備えているそうです。FDSOIはバックゲートの制御性が良く(制御範囲が広く)、Sub-threshold slopeもBulkより良いので注目すべきデバイスであることは知っていましたが、まだまだプロセスコストが高く量産に使えるようになるには時間がかかると思っていました。しかし、この講演者の話では、コストはBulk CMOSとほとんど変わらないとのこと。私はプロセスのことは良くわからないのですが、コストに関して見劣りすることが無いのであればFDSOIは思っていた以上に魅力的なデバイスです。会議後も講演者のBeigneさんに連絡を取っていろいろ聞いているところですが、継続して調べたいと思います。

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